梶山徹夫の馬券生活 - 愁思符庵日記 -

本物の博打屋が送る競馬ファン必読の競馬ブログ

2007年11月20日

『懺悔、後悔、大反省』

全ては博打屋の責任である。

蛇足と云う言葉があるが、日曜(18日)ほどこの言葉を噛み締めたことはない。

いっそ書かなきゃ良かった直前ブログだ。

同窓会の共同買いの話は、朝のブログで紹介した。

なんとか皆に取らせたい、と気持ちがあせったか、つい、競馬場を走るまことしやかながせネタに心惑わされてしまった。

悪事千里を走る、とは諺であるが、競馬場における悪事(情報)は万里すら走る。

知人の某予想業者が、博打屋を見るなり、ダイワメジャーの脚部不安説を速報として耳打ちする。

ご丁寧に、支配下の栗東トラックマンからのトピックスとの裏付け付き。

何でも前日脚をぶつけた事実があったらしい。

走ってもこれで引退、との自信たっぷりの情報。

京都のパドックをモニターが映し出した頃の話。

ふむ、こりゃ一大事。

それでなくても、前走馬体に物足りなさを感じた身。

消えてもらうには好材料、と盲信。

同窓面々にその旨を伝え、急ぎブログ作成。

で、事実はガセネタより強し。

共同買いの大連立馬券からもダイワを急遽外し、皆でレースを見守った博打屋は、ダイワの堂々たる走りっぷりを見ながら、目の前が暗くなるのを覚えた。

針のムシロとはこのことだろう。

卑しくもプロの博打屋の言葉を信じて消した馬が、難なくゴール。一同の視線が冷ややかに集まったのも無理はない。

思えば、天皇賞の1週前からメイショウサムソンは絶対に要らないと言っていた予想屋だ。

「あんたプロでしょ。予想業者なんて信じちゃダメよ」

と平然と言ってのけた張本人の言葉が珠玉の如く耳に残った。

名誉挽回と挑んだ最終レース。

3連単とはこうして買うんだよ、と3頭選んで買った馬券が、ホーマンオブジェ、アドマイヤミラクル、ゴールドオアシス。

これが見事に3連単となり、67480円。

一同アングリの驚き。

さすがプロ!の声も、一つ前にその腕見せてよ、と嫌味たっぷり。

審議を待っている間に、京都の最終がまだ売っている。

今度は3連複と云うのは、こういう買い方もあるんだよ、とゼンノパルテノンとマジックボンバーの2頭固定の3連複総流し馬券。

皆の関心を一身に集めレースを見守ると、見事に2頭がゴール。あとは何でも良いんだよ、と説明しながら3着馬サラトガをみると人気薄。

16800円の配当に再び、さすがプロ!

すでに戦意喪失の皆の祝福を受けながらの払い戻し。

喜びを共に出来なかった悔いは残ったが、博打屋の生業の一端を披露出来たことが何よりの救いだった。

思えば土日の自分の金が戻ってきた程度の上がりだが、博打屋の暮らし向きを案じてくれる、同郷の仲間に、浮草稼業の一瞬の浮きを見せたことが、友へのせめてもの礼儀として心に深く残った。

やはり、良いところを見せたいなら、自分の見識で戦わなきゃならないと、つくずく反省。

懺悔と後悔と、少しの慰めの日曜であった。

このページについて

2007年11月20日 00:15に投稿された記事です。

ひとつ前の記事は「『ダイワ危機?』」です。次の記事は「『ミシュラン競馬』」です。

他にも多くの記事があります。メインページアーカイブページも見てください。

梶山徹夫プロフィール

梶山徹夫

1949年広島生まれ、中央大学文学部国文科卒。コピーライターを皮切りに、広告制作、音楽事務所経営、ルポライター、競馬雑誌編集長を経てフリーに。全国の競馬場に出向き、競馬に関わるエッセーを雑誌等に寄稿。著書に「馬券で喰ってどこが悪い」等。

最近の記事

カテゴリー

アーカイブ

連絡先

POWERED BY AI-KEIBA