梶山徹夫の馬券生活 - 愁思符庵日記 -

本物の博打屋が送る競馬ファン必読の競馬ブログ

2007年12月08日

『縁起新聞』

街にイルミネーションが輝き、忘年会帰りの酔客が、終電近くの車内を占める時期になってきた。

サラリーマン経験がないので、こうした人々の心理は分からない。

飲む口実や大義名分がいいのだろうか。

忘れたい程の年だったのだろうか。

いずれにしても、老若男女、傍若無人の車内である。

そんな電車を降り、稲田堤駅前のコンビニで、競馬新聞をもってレジに立つ。

あいにく1万円札しかなく、1万10円を出すと、若い女性店員が5千円札を切らしていることを詫びながら1000円札を9枚丁寧に2回確認を促すように数える。

ふと、店員の名札をみると、ひらがなで「といち」とある。


感じの良い笑顔に気を許し、珍しい名前だが、どんな字を書くのかと聞いた。

「都市」です、の笑顔に二度びっくり。

慣れっこですよ、と顔が言っている。

ひらがなで書いていたのもうなずけるが、博打屋としては、正直ひらがなの方がドキリとしたのだ。

思い浮べてもらいたい。

カウンター越しに受け取る9枚の札。

つり銭だから当然だが、なんだか「トイチ」のカネを受け取っている図である。


彼女には何の罪のない話である。

まして、若い娘さんである。

「トイチ」なんて、暴利を貪る世界の話なんて、言葉そのものを知らないであろう。

博打屋のように、世の日陰を覗く人種には、「忙しいカネ」と言って、10日に1割という高利を覚悟で借りるカネは、有り難くもあり、また恐ろしいものである。

いい人から買ったものだと夜道を歩いた。

トイチで買った「日刊競馬」だぜ。

当たってもらわにゃ、利息に忙しい。

競馬やる人はゴマンといるだろうが、トイチの新聞は博打屋だけだろうし、またふさわしい。

土曜は2Rサマーアクトレスを皮きりに5R新馬ドリームマイスター、6R新馬キョウエイストーム
、12Rトーヨーエーピーが見所。
全体的には田中勝春が鍵となるだろう。

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2007年12月08日 09:42に投稿された記事です。

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梶山徹夫プロフィール

梶山徹夫

1949年広島生まれ、中央大学文学部国文科卒。コピーライターを皮切りに、広告制作、音楽事務所経営、ルポライター、競馬雑誌編集長を経てフリーに。全国の競馬場に出向き、競馬に関わるエッセーを雑誌等に寄稿。著書に「馬券で喰ってどこが悪い」等。

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