『ちゃんこで仕切り直し』
土曜夜、初めて相撲部屋の忘年会に参加した。
町屋の馬主、田中晴夫氏に案内されてのことだ。
氏の新馬は、土曜6R6番人気ながら直線坂上で先頭に並びかけ、勝ちパターン。
やった!と思ったが、先を行くタニノゴツドマザー、ペプチドラブの二の脚に屈した。
410キロの小兵ながら一瞬の脚を垣間見せ次への期待を持たせた。
新馬戦でこうしたレースをしてくれると、馬主としてはこの上なく嬉しいものである。
東尾久にある桐山部屋の忘年会。
一口に相撲部屋と言っても53もあり、その規模はまちまちだ。
稽古場の名札をみると、師匠の桐山親方の次は幕下の徳瀬川の名が一人。三段目に早瀬川、双瀬川、照瀬川の名が並ぶ。
力士、行司、床山など総勢20名足らずは、大部屋ではなかろう。
ちゃんこ鍋や有明海の珍味やら、にぎにぎしい宴席であったが、なかでも、目の前にどんと置かれた熊本直送の馬刺しが目を引く。
「梶ちゃん、これ、鯨だよね」
「いや、馬刺しですよ」
言ってはたと博打屋は気付いた。
鯨であれば食べることに異はない。
「あっそう、鯨に見えるけどねー」
田中氏が残念そうに言う。
「みんな遠慮しないで食べなさいよ」
田中氏の勧めもすでに遅し。他の連れの箸は動かない。
「俺はさぁー馬主だからさぁー、食べれないじゃない。」
梶ちゃん、食べるの?と言われて博打屋もはたと困る。
「さっきまでは馬だったみたいですが、今は鹿になったみたいですよ」
博打屋のダメ押しでようやく連れたちが食べはじめた。
馬刺し初体験の連れは舌なめずり。
美味しいに決まっている。
とうとう義理を通し博打屋は箸を付けず。
喰わせてもらっている馬への筋は通した。
いや、招待してくれた馬主への筋を通したと言ったほうが正確だろう。
その代わり、若い力士たちが作ってくれる塩味のちゃんこ鍋を堪能した。
さすがに力士味、少々塩分過多の補給型。
ボロ負けの土曜だったが、ちゃんこでパワーアップした日曜は、仕切り直しだ。
徳俵に足がかかった博打屋だ。
せめて土俵真ん中まで戻したい。
小粒な朝日杯だ。
3勝馬がいないので、1勝馬でも間に合う。
内枠有利は先週の教訓。ドリームシグナルも前走のもたつきを避ければチャンスあり。
軸はスズジュピター
反応の良さは新潟デビュー時に確認。年内はこの馬と確信した。
エーシンフォワード、ヤマニンキングリー、キャプテントゥーレの関西馬が気になる。
アポロドルチェの自在性が一枚上かもしれないが。
