梶山徹夫の馬券生活 - 愁思符庵日記 -

本物の博打屋が送る競馬ファン必読の競馬ブログ

2007年12月31日

『愁思符庵』大晦日

庭の枯草を燃やし、玄関前の大壺に、松、梅、猫柳、木瓜を無造作に放り込み、最後に千両をさしこんで、愁思符庵の新年飾りは完了した。

昨日までと一変、町中の人出が俄然少ない。

堅気衆は30日までに雑多なことは終え、大晦日はあたふたしないもののようだ。

過去最高の成田からの日本脱出なんてニュースも他人事。

故郷は遠きにありておもふもの。

そして哀しく歌うもの。

こう決め込んで大晦日を迎えるようになって、幾年月であろうか。

真っ赤な千両の実は、おそらく元旦には鳥にすべて食べられていることであろう。

小出しに差し替えてやらねば、縁起の赤い実が三が日もたない。

鳥たちへの愁思符庵からのお年玉。

万両より千両を好むのは、欲のないことだ。確かに実は千両が柔らかそう。


静かな町中と思って多摩川競艇場に最後の商いに出向くと、いるわいるわ年末難民。

家に置いてもらえない症候群のオヤジで溢れ返っている。

大井の東京2歳優駿牝馬のディーズエトワールは電話投票で参加だが、最後の奉公をしてくれるはず。

博打屋は例年通り、多摩川競艇場のガラス張りスタンドで、西日に照らされながら輝く水面をながめている。

いつもの過ごし方。

最後の商いは孤独に勤めたい。


優勝戦に乗った紅一点、濱村美鹿子。
47キロの舟は輝く水面を先頭で走るであろう。

中野次郎、田中豪を引きつれて。

黄昏の多摩川を後に博打屋は山籠りに入る。

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2007年12月31日 16:02に投稿された記事です。

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梶山徹夫プロフィール

梶山徹夫

1949年広島生まれ、中央大学文学部国文科卒。コピーライターを皮切りに、広告制作、音楽事務所経営、ルポライター、競馬雑誌編集長を経てフリーに。全国の競馬場に出向き、競馬に関わるエッセーを雑誌等に寄稿。著書に「馬券で喰ってどこが悪い」等。

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