『梅香公演』
立川競輪場から駅へ向かう道すがら、住宅地に迫り来るビルラッシュの陰の僅かな地域に、やがては押し潰されそうな、僅かばかりの商店街がある。
駅周辺の目覚ましい都市化に比べ、嘗てはさぞかし賑やかな歓楽街であったであろう、懐かしい匂いを残すその一角に、上り旗を旗めかす芝居小屋がある。
「祝・至誠座公演」
「豪快かつ華麗に魅せる二月梅香公演」
「桑田劇団・座長桂木 昇」
昨7日、立川競輪が終わったあと、博打屋は肩をすぼめて駅へ急ぐ競輪客の人混みの中でその大衆演劇立川劇場の前で足を止めた。
けばけばしい座長のポスターの如何にも大衆劇然としたドギツサに、えも言えぬ懐かしさを覚えた。
今しがた丸山、井上、渡邊ときた3連単1万6千円の的中の余韻か。
ささやかな満足感がその気持ちに加わった。
梅香公演と云う触れ込みにも惹かれた。
1500円のノスタルジー。
夜の公演の数少ない観客となり、如何にも、と言った芝居にホンワカと時を過ごした。
二匹目のドジョウを狙って8日も立川2日目。
今開催は岡部芳幸と云う軸がいる。
今年から新設されたS級S班。
選ばれた18名のスター選手だ。
沖縄で合宿してきたばかりと云うだけに、オイルを塗った足は真っ黒のピカピカ。
完全優勝も出来そうだ。
今日は落車で2着以下が狂い取れなかったが、明日の決勝は府中を抜け出してでも買いたいくらい。
幸い3連単5600円的中の貯金で負けは回避だか2日続けての梅香公演でもあるまい。
明日からの府中にそなえよう。
