『偕楽園・未だ梅咲かず』
好天ながら寒風が肌を刺す常磐線各駅停車の旅。
14日「情人節(バレンタインデー)」に縁のない博打屋は東京を離れ、しばらく訪ねていないビッグレッドファーム鉾田に旅立った。
土浦を過ぎると車窓の風景に茨城らしさを感じる。
辺り一面蓮の水田が広がり、この地が蓮根の産地であることを知らされる。
牛久沼の名産だ。
急ぐ旅でもない。
フレッシュ日立に抜かされながら水戸までの、かれこれ3時間の各駅旅。
行き掛けの駄賃に昨年季節外れの駆け足散策だった偕楽園の梅見物が予定に入っていた。
しかし20日から始まる梅祭りも予想外の寒さで、桜と同じ頃になりそうだと土産物屋のオヤジの予想。
蕾は確実に膨らんではいるが、鶯を呼ぶには程遠い。
昨年見そびれた「好文亭」がその穴を埋めてくれた。
名の由来は梅の別名好文木からきている。
偕楽園は水戸九代藩主徳川斉昭(烈公)の創設だが、この好文亭は自ら建築意匠を定めたと言う二層三階の数寄屋造りの建物だ。
特に「楽寿楼」からの眺めは千波湖を見下ろし、偕楽園を俯瞰する風情溢れるものだ。
世が世ならこの場に立てなかったであろうが、
「古の人は民と偕(とも)に楽しむ、故に能(よ)く楽しむなり」
と言う「孟子」の古典から命名した偕楽園だけに、その意は今に伝わっていることを実感する。
梅には早かったが、水戸駅で博打屋も黄門様にご挨拶した。

