『猫、お前もか』
昨日(27日)の彷徨には幾つかの収穫があった。
五日市線、秋川駅のホームで帰途につく博打屋を見送ってくれたのは、ホームに佇み線路を見つめている猫であった。

「おい、早まるな」
「ほっといてよ」
桜に浮かれる人間どもには分かり得ない猫の憂鬱もあるのだろう。
「金以外の相談なら俺に言っとくれ、力になるよ」
「何よ、役立たず」
電車の気配で素早く退散するそのお腹は、心持ち膨らんでいた。
その少し前、駅前を探索しラーメン屋の多いのに驚いた。
去年は見掛けなかった店に入り運試し。
「美豚」と書いてBi-Tonと読ませるこの店のつけ麺は当たりであった。
太麺が絶妙。国産小麦粉の熟成多加水麺がいい。
半年前に出来た店だと言う。
滅多に出くわさない好みの味に出会え、開店休業の博打屋にささやかな喜びを与えてくれた。
月末と週末。
悩みは明確、金が要る。
猫の憂鬱に比べれば、博打屋のそれなんて他愛もない。
金が全てを解決してくれる。
言っちゃ悪いが、金で解決出来る悩みなんて、悩みの内じゃない。
昨日の猫がそう言っていた。
立川で添田広福が走っている。
山崎芳仁の師匠である。
気になった理由はひとつ。
6月19日が誕生日と言うこの選手は、今年50歳を迎えた後のいわき開催で引退を表明している。
彼の走りを生で見るのは最後であろう。(2番車)

博打屋と同じ誕生日と言うだけで気になった。
弟子に輪界を背負っていく山崎を得て、選手冥利に尽きるのではあるまいか。
この日もう一人引退表明している選手がいた。
木内隆哉39歳。
怪我との闘いに燃え尽きたと言う。
ファンの熱い声援を受け、初日1着、78万車券の立役者を演じた。
児島競艇総理大臣杯の行方も気になるが、初日の印象は松井繁が良さそうだ。
注目の高松宮記念は明日に触れるが、土曜の日経賞は長休明けのココナッツパンチが鍵。
古馬戦線に4歳馬の新勢力が待たれるが、タスカータソルテ共々その資質はある。
桜ボケと我慢の週であったが、商いの正道に戻ろう。
週明けは魔の月末、家賃日だ。
