『花散らし・鼻垂らし』
とうとう花散らしの雨となった。
蝶よ花よと浮かれてばかりが人生じゃないよ、とお天道様が戒めているようだ。
「愁思符庵」の朝は入学式の親子連れの晴れがましい声が聞こえていた。
どうにか、雨もピカピカの一年生の登校には我慢してくれたようだ。
昔は一年生なんてまだ鼻垂らしっ子が多かったが、最近は、そういった子やほっぺが赤い子などとんと見掛けなくなった。
みな、大人びた子が多い。
入学式には桜が付き物。
博打屋の記憶にも、花吹雪の校庭の絵が仄かに残っている。
鳥取は大山の麓の田舎の小学校だった。
式帰りの親子連れを追い越しながら、おじさんはね、これから川崎競輪の桜花賞に仕事に行くんだよ、君もお父さんの言う事をよく聞いて、良い大人になるんだよ、間違っても博打屋になっちゃいけないよ、と懺悔。

思えばこの親子の向かう先の時代は、本当に豊かなのであろうか。
時代の空気が危うくなってきている今、ピカピカの一年生に親や先生はどんな祝辞を贈ったのであろうか。
日曜(6日)の商いはなんとか凌いだ。
それ以上に嬉しかったのは、島崎氏と言う勝馬の社長から馬主の中村博亮氏を紹介された。
この日、テンイムホウが出走していたが、博打屋への用は、この1月中山のパドックで見い出したテングジョウが人気薄で勝った時のブログを息子さんが読まれたそうで、じぁあ、本人に会わせましょうと、博打屋が呼び止められた次第だ。
まあ、嬉しいではないか。
読んでも儲けに繋がらないブログだが、テングジョウで検索すると我がコラムが出てきたと言うから、パソコンの世界は恐ろしい。
だれが、マイナーなコラムの文中に出てくる馬名をチェックするのだろう。
博打屋にはさっぱり想像つかない。
まあ、読者はありがたい。
さて、花散らしの桜花賞。
川崎競輪場は燃えていた。
前日神山への仁義無き競りで自滅した、手島慶介へ非難ごうごう。
地元の遠沢に報復を受け車体故障で決勝離脱。
44万車券に「ばか野郎、このやろう」の大合唱。
花冷えをものともしない落車続出。
明日の決勝の下見とは言え、熱い車券をため息ついて眺めるのも落じゃない。
判官贔屓の競輪ファン。しっかり声援受けた神山雄一郎は勝ち上がった。
それにしても、川崎のファンは見てて飽きない。
