梶山徹夫の馬券生活 - 愁思符庵日記 -

本物の博打屋が送る競馬ファン必読の競馬ブログ

2008年05月07日

『望郷博打覚醒』

「梶さん、生まれて初めて凄い馬券取っちゃったよ。」


博打屋が取手で小商いしての昨夕(6日)、常磐線で反省しきりの最中、知人の馬主氏から電話が入った。


僅かばかりの浮きを、まあ良しと言い聞かせているのを見ているかのようなタイミングだった。

どうやら、船橋4R,23万馬券を千円取ったらしい。


「いや、驚いちゃったよ。」


何もそちらが声を潜めなくたって、誰も襲いはしないって。


背後に飲み屋の喧騒が聞こえている。


「忍ぶれど 色にいでにけり 我恋は 物や思ふと人の問ふまで」


まさに、隠しきれない嬉しさが滲み出ている。


声を潜めるのは車中の博打屋の方だ。


我が商いと比べ「そりゃ凄い。」の返事も力ない。


普段、馬券をこれ見よがしに買うタイプの馬主ではないので、確かにこの快挙は特筆ものだ。


しかも、この程度の金で驚く人でもない。


ビッグな馬券を当てる喜びは何人たりとも同じであるのだ。


肝心の愛馬2頭の成績は振るわなかったが、仕事柄休日もない立場の身を運んだ船橋で「不甲斐ない私たちの代わりに」と馬が手土産をくれたのではないか。

それにしても、福沢の諭吉っつぁんは淋しがり屋だ。

金は金のあるところに集まる。


そんな人の処に集まらなくったって良いのに。博打屋の処にいらっしゃい、と呟やく虚しさ。

しかしだ、景気の良い話は例え他人事であろうと身近で起きると楽しいものだ。


朝の主夫を済ませた今日(7日)、取手までの交通費や諸々を考えると、京王閣場外でいいかな、とセコイ計算をしている我が身を叱咤激励。

昨日の下見を無駄にせぬ為取手へ走れ!の天の声に背中を押され勇躍取手へ。


不思議なもので、岡山の選手が出ると郷土意識が目覚め、声をかけたくなる。


「三木!岡山から来たよ!」

と、少々偽りだが、元をただしゃ、あたしゃ岡山から来た人間だ。


ところが声援した選手は贔屓目にも動きが良い。


昨日の三木は池尻の後ろをピタリと回り2着を確保、博打屋の期待に応えてくれた。


川崎でジャンパーをくれた木本も積極的な動きを見せた。


今日(7日)が狙いだ。


2日間、柏野、柏野と声を掛けたら今日は3着確保。

決勝戦までに書き上げようと思ったブログも、博打と同時進行。事前報告が間に合わなかった。

結局、三木の決勝は不発に終わり、狙った池尻、三木、阿部の3者は消えてしまった。


惜しむらくは、保険を掛けた3車単の3着を外し、9万車券がニアミスに終わったのが痛い。

博打屋の大漁は先の事になったが、競輪選手を3日間もカネにしようと言うのはチト可哀想。


この競輪場にはファンサービスコーナーがあり、そこに元選手の北村和久氏が広報活動をされている。(写真)

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地域密着型の競輪場を目指し、地道なファンサービスを模索しているそうだ。

特筆すべきは「初心者向け超競輪解説書・車券師への路」(写真)と言う、40頁にも及ぶ手作りの小冊子を配布している事。

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高齢化して久しい競輪ファン層に甘んじないネクスト開拓への努力が感じられる。


競輪が人と人との営みであることの原点に目を向ける必要性を、僅かな時間であったが話し合ったのが、2日間の取手詣での余禄でもあった。

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2008年05月07日 21:54に投稿された記事です。

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梶山徹夫プロフィール

梶山徹夫

1949年広島生まれ、中央大学文学部国文科卒。コピーライターを皮切りに、広告制作、音楽事務所経営、ルポライター、競馬雑誌編集長を経てフリーに。全国の競馬場に出向き、競馬に関わるエッセーを雑誌等に寄稿。著書に「馬券で喰ってどこが悪い」等。

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