梶山徹夫の馬券生活 - 愁思符庵日記 -

本物の博打屋が送る競馬ファン必読の競馬ブログ

2008年05月13日

『地球大変』

ミャンマーのサイクロンや中国の地震

驚く犠牲者数になりそうだ。


日本のこの寒さなど可愛いものかも知れないが、真夏日の翌日雪が降るような異常気象は、いよいよ地球規模の大変と思わざる得ない。


育ちの良い博打屋など訳もなく寒暖の差の犠牲になる。

今日(13日)は朝から熱っぽい。


元を正せば日曜(11日)府中の競馬が終わり、残業に京王閣競輪ナイターに出向いた辺りから風邪に睨まれていたのかも知れない。

小嶋敬二の完全優勝は見えていただけに、残り銭をどう博打するかが課題であった。


小嶋-南で2車単190円。


これを10万も買えるなら男の子なのだが、手持ちはその10分の1チョイ。


とても勝負にならない博打であった。


かくなる上は3車単。

これなら2、3点でも米の飯。

しかし、呼び出しをかけてきた師匠のケンちゃんは高橋大作と言う若い兄ちゃんが狙いと言う。


博打屋の競輪の師匠は内装職人のケンちゃんである。


典型的な古い競輪ファンで、展開をまるで自分が走るように推理する。


投票カードの裏に最終バックの展開予想を書き始めるのが、酒を飲みながらの何時ものスタイルだ。


「だからさケンちゃん、そこまでは分かるのよ、弟子にも。そこから先さ、どうなるのゴール前は」


「そりゃ分からないよ」


そこから先が分かっちゃいけないと言う。


博打とはそう言うものである。


一瞬、ケンちゃんの高橋に乗ろうかなとも思った。


競馬帰りの残業に190円を買うんじゃ余りにも切ない。


しかし、小嶋の勝利を当然と見に来た博打屋の見識に反する。


競馬では馬単200円を切る馬券なんてまず無いし、あってもそれでは決まらない。


競輪はそこが違う。


決まるものは決まるのだ。

「お言葉では御座いますが、ここは小嶋で」

と、初志貫徹、博打屋は3車単に活路を求めた。


結局、小嶋-南-関戸の3番人気で決まり1180円。(写真)

080514.jpg

競馬帰りに3車単のこの配当を腹をくくって買うと言う行為は、何処か哲学に通じるストイックな営みである。

師匠の高橋は勝負どころで落車した。


ケンちゃんは笑って帰って行った。


熱っぽい今日(13日)は終日静養に充てた。


商いを放棄したと言う事は無収入である。


唯一の慰めは、このブログへの投書が博打屋へ転送されてきたこと。


博打屋の日々放浪に温かい共鳴のお言葉であった。


広島の宮島近くの三滝観音院の茶室脇に自生するえびねのお話であった。


博打屋のブログを読んでのご意見である。


ここの茶屋のうどんとくずきりが格別であるとも。


博打屋は広島生まれだからこの辺りの事を言われると嬉しい。


宮島競艇も、海を利用した風光明媚な所で、一度旅打ちした。


親戚もあり馴染み深い土地だが、三滝観音院は知らない。


船橋やら塩船観音やら玉堂美術館など、博打屋の他愛もない放浪を、ご自身の趣向と重ねて頂いたのか。


「歳を重ねる毎に、失うものの重みに、ものの哀れを感じずにはいられません」
こう結んであった。


競馬ファンでありながら、博打屋の日々を温かく見守って戴いているようだ。


これを本望と言わずして何処に博打屋の拠り所があろうか。


わざわざご意見戴いた加藤様、有り難う御座います。


風邪も治りそうです。

このページについて

2008年05月13日 23:35に投稿された記事です。

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梶山徹夫プロフィール

梶山徹夫

1949年広島生まれ、中央大学文学部国文科卒。コピーライターを皮切りに、広告制作、音楽事務所経営、ルポライター、競馬雑誌編集長を経てフリーに。全国の競馬場に出向き、競馬に関わるエッセーを雑誌等に寄稿。著書に「馬券で喰ってどこが悪い」等。

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