『ダービー近し金遠し』
ダービー週を迎え連日スポーツ紙が賑やかだ。
競馬面で売り上げが伸びる時代ではないだろうが、有馬記念共々、業界の商い時。
読者への信頼獲得のチャンスだけに、各紙総力取材のようだ。
130円で東西にまたがるトレセン取材を一堂に頭に叩き込むのだから、競馬ファンもチャッカリ者だ。
皐月賞前、少し喋り過ぎじゃないのか、と危惧したマイネルチャールズの松岡騎手も、この大一番に向け心に秘すものも多かろう。
若い騎手は誠実であるが故に、つい喋り過ぎマスコミの餌食になりかねない。
インパクトの強い記事にするため記者は遠慮なく書く。
その辺りの匙加減は多くの経験を積んで学んでいくものだろが、読者にもそうした背景を斟酌した読み方が必要であろう。
新聞の読み方、と言う点で思い出すのが、昔あるスポーツ紙の局長が、部下の上げてくる原稿についてこんなことを言っていた。
どんな記者でも、1頭については一生懸命考え、良い結論を見つけてくる。
しかし、じゃあ相手は?と聞くと、その1頭を見つけ出すのに消耗しきって、次を考える気力に欠ける事が多く、余り良い結論にならないのだそうだ。
言われて思い当たる。
博打屋もパドックで見い出す馬は1頭を集中的に探す。
聞かれればそうした馬を自信もって答える。
しかし、相手は?とか他には?と聞かれると、ハタと困りソコソコ無難な馬を挙げる。
恐らく集中力の問題だろうが、予想記事を読むときにはそうした心理までも読み取らねばならないのだ。
さて、その松岡騎手だが、今日(29日)の日刊スポーツには自信たっぷりの記事が掲載されている。
マイネルチャールズへのゆるぎない手応えを語ったものだが、若さとは凄い事を言わせるものだ。
「この馬には信念を持って乗ってきた。まぐれじゃなく、ダービーに乗って勝てるように乗ってきたつもり」
この言葉も結構なものだが、その後の記者の文がまた凄い。
「その確信を持ったのは京成杯。従来の先行策から初めての重賞だったこのレースで中団に控え、スローな流れを差しきった。この馬の強さがクラシック級であることを確信した。・・・」
その通りであるが、言うに事欠いてクラシック級の強さとは、松岡が言ったのか記者の感覚か、そりゃあんた、言い過ぎじゃないか。
ダービー取れたら騎手辞めても良いと、大ベテラン騎手が渇望した程のハードル。
クラシックと言うのはそこいらの重賞とはひとレベル違う。
クラシック馬の何頭をも跨がった騎手がその強さを引き合いに出すなら兎も角、クラシック級のクの字も知らない騎手の記事に、そりゃ思い入れも過ぎようかと言うもの。
も少し熱くならないで持ち上げて貰いたいものだ。
もっとも、誠実に取材に応じる姿勢は失わないで貰いたい。
特定の番記者にしか取材に応じない騎手や調教師になるだけが、ベテランと言う敬称が与えられるだけではないのだから。
さて、ダービー資金は中々遠い存在の今週た。
雨の中、博打屋の商いは浦和の7R交流レースに出走のアドバンスキング。
調教師逮捕で前走を除外の憂き目。
転廐初戦だが中央馬がいかにも弱い?
何とか幸せを掴みたいのだが、さて。
