梶山徹夫の馬券生活 - 愁思符庵日記 -

本物の博打屋が送る競馬ファン必読の競馬ブログ

2008年06月03日

『水無月憂愁』

「生まれ出る悩み」をことさら思い起こす水無月、つまり博打屋の生まれた月を迎えた。

その初日に行われた日本ダービーを見事に外し、一夜明けた昨日(2日)は先週末に発症した口内炎が痛みのピークとなり、尚更「生まれ出る悩み」を見つめる週明けとなった。

ダービーを控え平和島の笹川賞もびわ湖大津競輪の高松宮記念杯も封印して専念しただけに、ダービー馬の単勝を持ち得ない我が身は競馬センスの全てを否定されたような虚無感に見舞われている。

口の中の炎症だから、何かに付け痛みが走り、頭痛と熱とを伴う。


慣れっこの口内炎だが、過去ワースト3入りのタメージだ。

予定としてはダービーで資金アップし、昨日月曜に大津行きを目論んでいた。


しかし、目黒記念3連単を取ったとは言え焼け石に水。


文字通り「熱が出そ~」が現実となり、京王閣場外で妥協する羽目となった。


その残業も、平原、山崎、武田と頭にした選手がことごとく2着。泣きっ面に蜂とはこの事、憂鬱な夜を過ごした。


台風5号が前線を刺激し、昨2日梅雨入りした関東地方は、博打屋の願いに反し痛みも引かず、雨の朝を迎えた。


憂愁の水無月3日である。

高松宮記念杯の決勝は山崎芳仁か武田豊樹か平原康多の優勝争いだろう。


昨日のレースを見る限り、五輪出場を控えた伏見俊昭を従える山崎は何かと気を使っているようだ。それが着順に現れている。


今日も伏見を従え関東勢との闘い。


伏見壮行の為のレースをすれば、この両者特に山崎だ。


一方、昨日審議対象となる牽制をし、尚且つ武田を交わした神山は、今日も武田を守る走りをするだろう。

意地でも4人いる関東から勝者を出すレースをするはず。


守られる武田に利はめぐる。

さて、府中の仇は大津で、と博打屋の残業は上手く行くか?


初日と最後は山崎が締めくくるのではないかと思っているが、ひとえに神山の動きが波乱を呼びそうだ。

山崎の頭以外の隠し車券、武田、伏見、平原のボックスも買っておこう。

『心こそ心迷わす心なれ 心に心、心ゆるすな』


謎解きのような句だが、こんな日に相応しい。

「喜怒哀楽の情に振り回されて、自分自身を見失ってはならない。むしろ己が心の主人となり、自分の心を制御できるように努めねばならない。それが幸福の鍵である。」


そう言う句であると、先日お参りした神社の賽銭箱脇にあったお札に書いてあった。

東京都神社庁発行の5月の「生命の言葉」である。


沢庵宗彭と言う臨済宗の坊さんの句で、この人は37歳にして京都大徳寺の154世住持に抜擢されるほどであったが、名利を求めず、3日で辞し郷里出石に戻り宗境寺に庵を結んだ僧と言う。

痛みに耐えながら博打屋はその句を「愁思符庵」で詠じているのである。


己が心の主人として、どう在るべきか。


嗚呼、正に「生まれ出る悩み」ではないか。

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2008年06月03日 13:33に投稿された記事です。

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梶山徹夫プロフィール

梶山徹夫

1949年広島生まれ、中央大学文学部国文科卒。コピーライターを皮切りに、広告制作、音楽事務所経営、ルポライター、競馬雑誌編集長を経てフリーに。全国の競馬場に出向き、競馬に関わるエッセーを雑誌等に寄稿。著書に「馬券で喰ってどこが悪い」等。

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