梶山徹夫の馬券生活 - 愁思符庵日記 -

本物の博打屋が送る競馬ファン必読の競馬ブログ

2008年06月18日

『旅打ち準備』

長い旅打ちの始まりである。

向こう3ヶ月、猛暑と窮乏との闘いが続く。


窮乏なら回避のしようもあるが、猛暑だけは避けようがない。


救いは博打屋の体質。暑さには滅法強く苦にもならない。


やはり、旅打ちの心配事は懐具合に尽きるだろう。


「遠くの親戚より近くの質屋」


旅先で頼りになるのはゲンナマだけである。


質草になりそうな物を身に付けていりゃまだしも、博打屋にはその手も利かぬ。

安く見積もってもよ~いドンで3万円の負けからのスタートが旅打ちの常。


かくして毎年アゴアシ確保が最低目標となる。


今日(17日)は「愁思符庵」を夏バージョンに整理し、気分も旅打ち衣替え。


出来ることなら3ヶ月流浪したいが、30年前にそれをやって以来元気がなくなった。


「帰る所を持っての旅打ちなんて」


何とも意気がった心持ちだったものだ。


未だに帰る所に対する愛着はないが、本気で流浪する勇気のようなものがなくなった自分に些かの衰えを覚える。


3ヶ月、「愁思符庵」を留守にして旅打ちが出来たら、忘れかけていた人生のオトシマエが少しだけつくのかも知れないのだが。

熊本競輪の決勝に京王閣に出向いた。


師匠のケンちゃんにバッタリ。

昨日の市田の件を聞きたがったが、その市田が今日は勝った。


「決勝は誰?」

博打屋の心は荒井が引っ張る合志であったが、師匠は違った。


「昨日は平原を喰わなかった後閑だよ。後ろの諸橋がもっと恵まれる。いいか・・・」


何時ものようにゴール前の展開をシュミレーションして解説する。


「いいか、後閑は絶対平原を食う。もし、後閑が仕事をしたら諸橋の頭まである。」


この一言が博打屋の気持ちを揺るがした。


競輪の面白さはここにある。


自信を持って言い切る奴が一番説得力をもつのだ。


先行するのか捲るのか、蓋を開けてみなければ分からない展開を読みきって結果を予測する。


ケンちゃんの車券は変わらぬスタンスだ。


結局レースでは後閑が落車しケンちゃんは又しても沈黙だったが、読み通り諸橋が荒井、合志に絡み2着食い込み。


合志優勝で諸橋、荒井の3連単は5万チョイ。


博打屋の合志予想は見事な結果であったが・・・

川崎競馬のナイターを見向きもせず専念した「火の国杯争奪戦」。


旅打ち資金の捻出は2連単6千円強じゃ物足らないが、週半ばの商いは殊更重大な意味を持つ。


明日(18日)の川崎関東オークスのユキチャンに不足分を託すか、博打屋は満ちつつある月を眺めながら思案にくれている。


インカローズ、プロウ゛ィナージュにも気持ちはゆらぐが。

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2008年06月18日 10:36に投稿された記事です。

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梶山徹夫プロフィール

梶山徹夫

1949年広島生まれ、中央大学文学部国文科卒。コピーライターを皮切りに、広告制作、音楽事務所経営、ルポライター、競馬雑誌編集長を経てフリーに。全国の競馬場に出向き、競馬に関わるエッセーを雑誌等に寄稿。著書に「馬券で喰ってどこが悪い」等。

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