梶山徹夫の馬券生活 - 愁思符庵日記 -

本物の博打屋が送る競馬ファン必読の競馬ブログ

2008年07月07日

『大曲・盛岡七夕行』

大雨予報の東北地方、大曲の朝はおとなしい雨脚。


以前はなかった新しいホテルから見渡す町は煙っている。

土日の福島の暑さからはまだ梅雨の最中であることをすっかり忘れての北上だった。

今日(7日)は七夕。


雨もまた風流であるが、年に一度の逢瀬を許された男女の為の日なのに、ムサイ博打屋に訪ねて来られた佐藤氏も良い迷惑だろう。

中国の伝説に基づくこの風習は夏の風物誌として親しい。


天帝の娘、織姫(琴座のベガ)は手先が器用で川辺で機を織っていた。


一方、牽牛(鷲座のアルタイル)は牛飼いの青年であった。

天帝は二人を結びつけるが、若い二人は互いに夢中になり、織姫は機を織ることを止め、牽牛は牛飼いを止めてしまう。


これに怒った天帝は二人を引き離し、年に一度七月七日の夜だけ会う事を許した、と言う事だ。

言うなれば、堅気の仕事を放棄し、博打に糧を求めた博打屋に神が金との縁を引き裂いたお仕置きのような日なのであろう。

ならばだ、年に一度の事が今日起きても不思議じゃない。


と言うことは、盛岡で博打屋は大金と言う織姫に出会う、と言う楽しみな一日の始まりなのか?


この伝説をもとにして「乞功奠(きこうてん)」と言う儀式が生まれたのですよ、と外弟子が知らせてくれた。


織姫が機織りが巧みだったことに因み、この夜自作の織物を酒肴と共に供え、香を焚き、裁縫の上達を祈った儀式だと言う。


平安の世の雅な習わしだ。

雨の秋田自動車道を走り盛岡へ向かう。


途中サテライト六郷の競輪場外売り場を後ろ髪引かれる思いで通り過ぎた。


前橋の準決が気になる。


秋田道の途中に錦秋湖と言う美しい湖がある。


ここは秋田・岩手の県境に近く、トンネルを抜けると気候が一変する。


今日も岩手側は晴れていた。


七夕に相応しく久々のオーロパーク盛岡である。


晴れた高原の空にエミール・アントワーズ・ブールデルの馬像が嘶いている。(写真)
200807071209001.jpg


まるで高原リゾートのようなパドックは日本で一番美しい競馬場であろう。(写真)
200807071420001.jpg


「七夕決戦 東京カップけやき賞」


今日のメインである。

先行馬が止まらない競馬が続いている。

7Rのパドック最中に突然の雷雨。辺りは煙ってしまった。

馬場が一変するだろうが、雷に驚く馬も多かろう。


セッカチセージが通用しようが、柴山騎手のマイネルマニセスにも期待したい。

この南部の山の上に織姫はいるであろうか。

このページについて

2008年07月07日 15:04に投稿された記事です。

ひとつ前の記事は「「奥羽本線節約旅」」です。次の記事は「『秋田漫遊』」です。

他にも多くの記事があります。メインページアーカイブページも見てください。

梶山徹夫プロフィール

梶山徹夫

1949年広島生まれ、中央大学文学部国文科卒。コピーライターを皮切りに、広告制作、音楽事務所経営、ルポライター、競馬雑誌編集長を経てフリーに。全国の競馬場に出向き、競馬に関わるエッセーを雑誌等に寄稿。著書に「馬券で喰ってどこが悪い」等。

最近の記事

カテゴリー

アーカイブ

連絡先

POWERED BY AI-KEIBA