梶山徹夫の馬券生活 - 愁思符庵日記 -

本物の博打屋が送る競馬ファン必読の競馬ブログ

2008年07月31日

『朝摘み果実』

「愁思符庵」の朝は様々な鳥の声で迎える。


近くによみうりランドの山があるだけに、朝は鳥が里に降りてくる。

よ~く聞いていると一番幅を利かせているのがカラスのようだ。

まずカラスが騒ぎ、鵯、椋鳥などが順番にやって来る。

名前の分からないのを含めると、もう少し種類はいる。


とうとう今年は朝顔吊りを張り巡らさなかったので、朝顔も少なく寂しい限りだ。


この辺りじゃちょっとした名物朝顔屋敷だったのに。


建物の壁面にゴーヤを這わせ4階の高さにまでゴーヤ簾を作っている杉並の区庁舎が紹介されていた。


西日を避けるブラインドも必要なくなり、窓に涼感さえ甦る。


建物とゴーヤ棚との間と、道路との温度差はサーモグラフィを見るまでもなく歴然で、植物の緑の葉がどんなに重要かが学べる。


「愁思符庵」の朝顔棚で博打屋は身を持って知っていた。


ゴーヤと言えば夏バテ対策にゴーヤのジュースと野菜を取りなさいとご投稿頂いた。

日銭稼業の博打屋を案じて戴いて有難いことだが、残念な事にミキサー、ジューサーなるものがない。


代わりと言ってはなんだが、近くの農家の無人販売のトマト、ナス、キュウリ、枝豆を買ってきては食べている。


この時期、ブルーベリーが仲間入りする豪華版だ。


こいつは向かいのお屋敷の塀越しに実っているのを、早朝拝借してくるのだ。(写真)

200807301726000-1.JPG

鳥たちの目的もそこにあるのだろうが、屋敷のおばあさんが取り込むまでは早起き鳥の三文の得。


これは食用のブルーベリーで、北半球には150種もある。

あの紫色素がポリフェノールの一種アントシアニンで、北欧の野生種には通常の4倍ものアントシアニンが含まれているそうだ。

品種改良された食用ブルーベリーはアントシアニンが弱くなっている。


何故北欧物に多いかと言うと、ちょうど実がなる頃は白夜にあたり、一日中降りそそぐ紫外線から実を守るためにアントシアニンをたっぷりと蓄える必要があったのだ。


植物が何故アントシアニンなどのポリフェノールを作るかと言うと、鳥や虫などの外敵や紫外線から実を守るために、つまり種の保存の為の防衛機能からと言うことだ。


人様のブルーベリーを拝借しておきながら、食用じゃアントシアニンが少ないとケチを付けているのではない。


こうした自然の恵みを取り入れながら、過酷な博打稼業に取り組み、クーラーも点けず地球に優しく生きていると言いたかっただけ。


競馬のブログに明るい農村話もなかろうとおっしゃるな。


毎日ソーメンが主食となったこれが博打屋の日常なのだ。


「本当にトタン屋根ですか?」

昨夜中野で飲んだ席で30歳の青年が聞く。

どうやら「愁思符庵」の屋根の事らしい。


しかも話し振りから彼のイメージではトタン一枚の屋根のようだ。


「それじゃ、ニワトリ小屋じゃないか。いや、物置小屋かいな」


初対面だがブログの担当者だけに良く読んでくれているようだ。


断わっておくが元は瓦だったが、雨漏りを直しているうちにセメント瓦が次々割れて、とうとうトタンを引いた次第だ。


大家がケチッたのだろう。今時その手の瓦はないからと言われりゃ仕方ない。


博打から帰ってきたらアッと言う間にトタン屋根になっていた。


言ってはみるもので昨夜は「泡の出る水がいい」と書いたらブログ関係者が救いの手を差し伸べてくれた。


中野ブロードウェイと平行した路地の寿司屋。


懐かしさで涙が出そうでもあった。


もはや在るまいが、反対の路地には「クラシック」と言う40年前の当時でさえ傾いた音楽喫茶があった。


クラシック専門だったが、朝から少しイカれた連中がたむろし、ハイミナールやらノルモレストなどでラリりながら芸術を語っていた。


まあ、博打屋も少しはそのイカれた仲間でもあったのだが。


三島由紀夫が市ヶ谷駐屯地に立て籠ったその時間、紛れもなく大学生梶山は中野の某宅にいた。TVの中継を見いっていた。


その位、この界隈には思い出もある。


パソコン野郎の集まりの酒席だったが、聞けば皆始めからパソコンオタクじゃなかったと言う。


若き社長も元は内装屋の職人だったと言うから驚き。

ネット社会に新たなビジネス展開を試みるこうした今時のビジネスマンを目の当たりに話すと、博打屋の見てきた社会は何処に行ったのだろう、と我が身が痴ほうに冒されつつあるのではないかと淋しくもあった。


今日(31日)は取り敢えず家賃を払い、キュウリ4本を土産に貰った。


追われた原稿も終わり、週末資金調達のチャンスだったか、近場の賭場が何処もない。

2日続きの開店休業、1本幾らのキュウリになるのか、なんて邪悪な事を考えながら、キュウリをかじっている。

このページについて

2008年07月31日 20:40に投稿された記事です。

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梶山徹夫プロフィール

梶山徹夫

1949年広島生まれ、中央大学文学部国文科卒。コピーライターを皮切りに、広告制作、音楽事務所経営、ルポライター、競馬雑誌編集長を経てフリーに。全国の競馬場に出向き、競馬に関わるエッセーを雑誌等に寄稿。著書に「馬券で喰ってどこが悪い」等。

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