『夕闇劇場』
昨日(9日)はさしずめ劇空間の東京競馬場だった。
昼休み前に正門近くのホースリンクに出向いてみると2時からのオグリキャップ放牧に早々と席取りする人の姿。(写真)

土曜はここに白い誘導馬デューカルパールがいたそうで、それを見たオジさんが「オグリもすっかり白くなっちゃったな」と感慨深そうだったので「違いますよ、オグリは明日ですよ」と教えようかと思ったが、まあ、同じ白馬だからいいかと黙っていたんだ、と知人が苦笑していた。
そのホンマもんのオグリが昼休みのパドックに登場、スタンドまでビッシリのファンに囲まれて勇姿を披露した。
久々の人前に興奮したか、馬っ気を出し堂々の周回。(写真)

南井元騎手の「負けたか」の冗談が少々スベッタ感すらした熱い視線のパドックだった。
レース終了後のジョッキーマスターズには4万人ものファンが夕闇迫る場内に留まりレースの始まりを待った。
晩秋の夕闇は冷え冷えとし、スタート地点は闇の中であった。
ライトに光る蛍光色のゼッケンが闇の中を躍り、やがて直線に向かい8名の名騎手が往年の気迫を見せて追い比べを演じた。(写真)

河内騎手が竹見騎手を押さえての勝利、岡部騎手が3着だった。
晩秋の宵闇は冷気を増して演じる騎手も見るファンも楽ではない。
しかし、府中のターフは熱く燃えていた。
今日(10日)は歌舞伎の招待日。うっかり日にちを間違え義理を欠くところだったが、何とか「吉例・顔見世大歌舞伎」を鑑賞した。
この伝統の建物もやがて建て替えの運命。
今の内に見納めておくことも意義がある。
鶴屋南北の作「通し狂言・盟三五大切」と「廓文章・吉田屋」。
今の歌舞伎は案ずるより分かりやすい。
異空間には違いないが、役者の所作が何とも優雅で優美。
衣装の色合いも目を見張る。
大井8R、秋田の馬主佐藤氏のトーホウカムカムが出走。歌舞伎座からの直行予定だったが鑑賞後の会合が長引き断念。
転入直後3戦迄は追いかけたがムカムカと呼び変えたい成績続き、愛想尽かした前走10番人気での激走。大穴をあけたばかりだ。
C1クラス昇級だがメンバーはこのクラス頭打ちの面々。通用するかも、との馬主氏の予見通り一旦は先頭に立ち2着同着。
実況を携帯で聞きながら、ビジネスチャンスを逸した悔しさにホゾを噛んだ。
まあ、昨日はまずまずの商い。多摩川の優勝戦は買えば外していたので結果オーライ。
先週金曜からのハードな日々を歌舞伎で癒した一日である。
