梶山徹夫の馬券生活 - 愁思符庵日記 -

本物の博打屋が送る競馬ファン必読の競馬ブログ

2008年11月25日

『体調不良冬眠宣言』

何処に幸いがあり、何が災いになるか、その日暮らしの博打稼業には一寸先が保証の限りではない。


温泉泊まりもアドバンスヘイロー2着で残念会に変わり昨夜は福島で食事を済ませ帰京した。


行きたかった高湯のある吾妻小富士の山は白く冠雪し見るからに寒そうだった。

新幹線で知人のM嬢と一緒になった。


メダカの餌を差し入れしてくれた人だ。


聞くと後藤騎手のファンだそうでパドックに応援幕を張り続けている一人だそうだ。

昨日(24日)の福島パドックでも会って後藤騎手の年間100勝王手を聞かされていた。


残すは最終レースしかない時だったが、その事が頭に残り木幡騎手との一騎討ちかと、どちらを頭にするか悩んだが、結局乗り替わった中舘騎手に勝たれ、木幡騎手は2着、後藤騎手は良いところがなかった。


「本当は、もし達成したらファン仲間で飲んで泊まって帰ろうかと思ってたんです。その為に明日は休みをとっているんです。」


仲間とは後藤騎手ファンで、応援幕張りの常連の事らしい。


昨日は彼女を含め3人の仲間が福島遠征に来ていたそうだ。


話を聞いていると不思議でならない事が一杯ある。


しかし、彼女からしてみれば博打屋の方も不思議らしい。


人にはそれぞれ価値観があり、博打屋が金を求めて競馬場通いするのも、彼女達が後藤騎手のレース振りをつぶさに現場で見ようとするのも大差無い事なのかも知れない。


公務員だと云う彼女を含め、こうした応援幕ファンは平日は静かに自分の職業に専念している。


きっと、競馬となると別人のように趣味人と化すのだろう。


博打屋が渋々商いに出向くのと訳が違うようだ。


今朝(25日)は風邪がぶり返し疲れが残っていた。


月末を迎え諸支払いや原稿締め切りに憂鬱な週を迎える。


そこに知人の老馬主からの電話だ。


「儲け話があるぞ、浦和で馬が走る。行って写真撮ってこいや」


まるで昨日の福島の当て外れを見抜いたかのような美味しい話。


高齢よりも足元の不自由さから競馬場にも行けぬ馬主のこと、行くなら単勝5000円買ってくれやの話しに浮き世の義理が博打屋に迫る。


聞くと1Rではないか。


慌てて9時半「愁思符庵」を飛び出し浦和に直行。


パドックを回るお目当てスーパーシアトルを見てハタと考えた。

馬は気負いが目立ち些かの疑問。(写真)
200811251047000.jpg

ここできっぱり見切りを着ければ男の子。


朝っぱなから儲け話など、そんな甘い話があるわきゃなかろう、とプロは思わなきゃならない。


頼まれた単勝5000円を買い博打屋は手控える。


それが出来たら今日一日が全く別物であったが、博打屋は折角の1レース限定の商い、ダメ元と思い自分の馬券をしっかり買った。


うるさいのが吉と出ますように、の願いも桑島騎手がなだめながらパドックを後にするのを見届けた時点で考え直すべきだった。


レースは見処なく終わった。

こんな時は本当に虚しいものだ。


誰が悪いのでもなく、盲目的に馬券を買った自らが虚しいのである。


予定した京王閣決勝も手持ちを減らした痛手でパス。

風邪がぶり返したか、3連戦の疲れか、午後はダウン。

何だか最悪の月末週になりそうだ。


しばらく博打はお休みにしよう。


博打屋は少し早い冬眠に入る。

このページについて

2008年11月25日 23:10に投稿された記事です。

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梶山徹夫プロフィール

梶山徹夫

1949年広島生まれ、中央大学文学部国文科卒。コピーライターを皮切りに、広告制作、音楽事務所経営、ルポライター、競馬雑誌編集長を経てフリーに。全国の競馬場に出向き、競馬に関わるエッセーを雑誌等に寄稿。著書に「馬券で喰ってどこが悪い」等。

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