『切迫・師走競馬』
競馬歳時記なるものをつくるなら、師走競馬も暮れの中山開催を表す季語となるだろう。
ひと昔前は「餅つき競馬」などと、競馬の村社会の互助会的性格を言い表した言葉が流行り、実際にレースが成る程と思える結果になったものだ。
成績不振の厩舎、騎手、みんなで暖かい正月、お餅つきが出来るように頑張ろうよ、の心情が形になって現れもした。
しかし、今や馬屋社会は世間的に見ると経済強者。
餅も食えないのは馬を預ける馬主や馬券ファンの方かも知れない。
「有馬記念」なんかは季語としては筆頭格だろう。切羽詰まった暮れの国民的行事の感がある。
博打屋としては「中山大障害」「ステイヤーズステークス」「中山のツリー」等に暮れの中山を強くかんじる。
今日(6日)はそのステイヤーズステークスだ。
しかし、ここ数年博打屋はこのレースを生で見ていない。
今日もそうだが、恒例の日本出版社の麻雀大会があり、2時以降競馬場を早退する。
菊地寛ゆかりの出版社で、現在はかの「話の特集」の編集者だった矢崎泰久氏の弟、矢崎泰夫氏が社長である。
大会の歴史は古く辞めるに辞められぬ伝統行事となっているようだ。
豪華商品が用意され、また、参加者同士のステークスによる賞金もあり、中々短期決戦も白熱する。
毎年ドラマチックな結末が展開するのも、この業界人たちのギャンブル好きを現している。
中山を職場放棄して出向く以上博打屋も只の付き合いに終わらせる訳にはいかない。
1位になればあらゆるものを総取りとなり、文字通り餅つき麻雀となる。
午前中が今日の商いの主体になるが、10R葉牡丹賞はバックハウスをもう一度買ってみたい。セイクリッドバレー、ロイヤルダリア、メジロワーロックの争いだ。
11R 別定戦は重量を背負った馬が基本的には強い。マキハタサイボーグは勝った昨年より1キロ増えたが、こうした特殊な距離の巧者と云うのは暫く牙城は続く。フローテーションとの戦いにトウカイ2頭が割っては入れるか。
12R 安定株モルトグランデからハッピービーチの残り目まで手広く買う。
果報は雀卓で待て、の午後だが、午前中は3Rのサマーアドバンス勝負だ。
メンバーも揃ったしコースも変わった。前走取りこぼしの実力が問われるが、まず勝てるはず。アルストリスタンも勝ち負け候補だ。
中山のパドック裏も枯れ葉を踏みしめるヨーロッパの風情がある。(写真)

気持ちは昨日の立川競輪の快心の予想の勢いで西武園に行きたいが土日は封印だ。
「何度か選手を辞めようかと思いましたが、こうして皆さんの声援を聞くと辞めなくて良かったなと思います。」
昨日、立川を制した佐久間は表彰式でこう言った。(写真)

正門近くの実家に胸を張って帰れただろう。
